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確定拠出年金は本当に損をするのか? ― 実績データが示す「長期運用の力」
2025年11月12日
■ 「元本割れが怖い」という誤解
確定拠出年金(企業型DC・iDeCo)について話をしていると、
「元本割れが心配です」という声をよく聞きます。
確かに、投資信託などの価格は日々変動します。
短期的に評価額が下がることもあります。
でも、それは“損”ではなく、あくまで“一時的な値動き”。
そして、この「値動き」こそが、長期的に資産を増やす原動力でもあるのです。
■ データで見る「長期投資の実績」
では、実際に長期で運用している人はどうなっているのか。
ここに、信頼できる公的データがあります。
🔹 りそな銀行の調査(2021年12月時点)
企業型DCで「加入後10年以上」の加入者を対象にした分析では、
平均運用利回り:年率3.48%
中央値:2.96%
元本割れしている人はわずか1.0%
という結果が報告されています。
つまり、10年以上続けている人の99%は、資産が増えているということです。
(出典:りそな銀行レポート)
🔹 企業年金連合会の実態調査(2023年度)
企業全体の制度データでは、
制度導入からの平均運用利回り:年率6.9%
2023年度単年の平均利回り:13.3%
と、長期的にも高い成果を示しています。
(出典:企業年金福祉事業協会レポート)
🔹 その他の受託プラン調査
三井住友トラスト・アセットマネジメントによる集計でも、
加入者の92.5%がプラスの実績を上げています。
(出典:NDS基金資料)
■ 「長期・継続・積立」こそ最強の仕組み
こうしたデータから分かるのは、
“長期でコツコツ続けている人ほど、ほとんど元本割れしていない”という事実です。
確定拠出年金の仕組みは、
・給与天引きで自動積立
・毎月一定額を継続
・解約できないため途中でやめづらい
という構造上、「やめない投資」になっている点が最大の特徴です。
つまり、感情的な売買やタイミング投資を防ぎ、
「長期・分散・積立」という理想的な投資を“仕組み化”してくれているのです。
■ なぜ元本割れしてしまう人がいるのか?
元本割れしている人の多くは、
実は「市場が悪いから」ではなく、行動で失敗しているケースです。
・暴落時に怖くなって運用をやめてしまう
・元本確保型だけに偏って、長期の複利を逃してしまう
・掛金を途中で止めてしまう
こうした行動が、資産成長のチャンスを奪っているのです。
■ 経営者・人事担当ができるサポートとは?
社員が安心して制度を活用できるようにするためには、
「制度導入」だけでなく「教育・サポート」まで設計することが重要です。
たとえば、
・社員説明会で“長期運用の実績データ”を共有する
・元本確保型だけでなく、分散投資の仕組みを説明する
・定期的に運用報告会を行う
こうした取り組みが、社員の金融リテラシーを高め、
会社全体として「豊かな老後」を支える仕組みになります。
■ まとめ:確定拠出年金は“仕組みで勝つ”投資
・長期で続けている人のほとんどは元本割れしていない
・平均利回りは年3〜7%と堅実にプラス
・継続できる仕組みそのものが、最大の価値
投資の世界では「タイミング」より「時間」が味方になります。
確定拠出年金は、その“時間の力”を制度化した仕組み。
未来の自分に、自動で資産を贈る――
それが401Kの本質です。