
Pension「公的年金」と「私的年金」
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年金制度の仕組みはどうなっているのか?
「仕送り方式での運営」「少子高齢化で財政悪化」
公的年金は、「現役世代から退職世代への仕送り」で運営されています。
たまに「自分が払った保険料を将来自分が受け取るんでしょ?」と認識されている方がいますが、残念ながら違います。現役世代である私達が払っている保険料は、退職した方の年金として払われています。そして私たちが退職した時に受け取る年金は、その時の現役世代の保険料で賄われていきます。
公的年金制度は「現役世代から退職世代への仕送りの制度」なんだと、理解いただくのが非常に重要です。なぜか?ここを理解すると「公的年金だけに頼れないな。自分で貯蓄しないとな。」という考えになるはずです。
年金不足と騒がれている根本原因は「年金の仕送り方式」と「少子高齢化」だからです。保険料を支払う現役世代が減っていき、年金を受け取る退職世代が増えれば、年金が不足するのは当たり前です。そして、必ずしも保険料を多く払ったからと言って、それに見合う年金が将来受け取れるとは限りません。公的年金制度、制度疲労?していると言えます。
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年金制度の種類について
「公的年金」と「私的年金」の仕組みは違う
年金制度はよく「3階建ての制度」だと言われます。
1階部分は、日本国民が全員加入している国民年金です。当然皆様も加入しています。
そして2階部分は、厚生年金。会社員や公務員の方が必ず加入しています。皆様も加入対象です。
3階部分は企業年金。年金の補足をする為に、任意に加入していきます。皆様にとっての確定拠出年金はここにあたります。ここで抑えておきたいポイントがあります。
1階部分の国民年金と2階部分の厚生年金は、先程申し上げた通り「仕送り方式」です。現役世代の支払った保険料が退職世代に払われます。一方、3階の企業年金・今回の確定拠出年金は「積立方式」になります。皆様が積み立てた掛金部分が、将来皆様の年金として払われます。国民年金・厚生年金と確定拠出年金は、「年金の仕組みが違う」という事を理解していただきたいと思います。ここは重要なポイントです。
「公的年金制度は制度疲労していく」一方で、「私的年金制度の重要性が高くなっていく」からですね。 -
公的年金があるから安心??
では、将来公的年金はどのくらいもらえるのか?
平均的な世帯(夫・専業主婦)という家庭では20万強という水準になります。一方ゆとりある生活を送るには35万程度は欲しい所。差し引き13万程度が毎月不足すると言われています。生涯にならすと3000万程度の金融資産は蓄えておきたい所です。
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確定拠出年金とは??
老後資産の形成を促す公的な年金制度です。
自分で決めた掛金を毎月拠出、運用し、原則60以降まで積み立てし、一時金や年金で受け取ります。
個人型と企業型の2種類あり、違いは掛金の出所。
個人のお財布から掛金を拠出するのが個人型、いわゆるiDeCo。
一方で企業に制度を導入し、企業を通して掛金を貯蓄していくのが企業型になります。