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【年金制度の逆説】成功しすぎて壊れかけてるって、どういうこと?
2025年5月14日
「年金って、もうもらえないんじゃない?」 そんな声を一度は聞いたことがあるはずです。
破綻する?
足りない?
若者がかわいそう?
…でも、ちょっと待ってください。
この制度、本当はめちゃくちゃ「成功」した結果として壊れかけてるって知ってました?
■ 年金制度は“あまりにも”うまくいった
元々、年金制度はこんな目的で作られました。
• 老後の不安を減らす
• 高齢者が貧困に陥らないようにする
• 世代間で支え合う社会をつくる
結果はどうだったか?
→ 大成功。
寿命は延び、高齢者の生活は安定。
医療も整い、みんな元気に長生き。
**「人生100年時代」**なんて言葉も生まれるほどに。
■ でも今、その“成功”が社会を苦しめている
え?成功なのに?
はい、そこが現代社会の面白いところです。
年金制度が完璧に機能したことで、
・支える若者が減った
・もらう高齢者が増えた
・寿命が延びて、給付期間が長くなった
つまり、**「ちゃんと機能したからこそ、制度が重すぎて崩れかけている」**という逆説。
まるで、筋トレしすぎて歩けなくなった人のように、制度が自分の重みに潰されそうになっているのです。
■ 若者の年金不信も、システムが生んだ副作用?
「どうせ自分たちはもらえない」
「払うだけムダ」
この感覚も、実は制度が“効きすぎた”結果とも言えます。
人は長生きする。
医療は発達する。
でも、未来は見えない。
それが見事に“効いてしまった”年金の現実です。
■ 成功がもたらすカタストロフ
社会システムって、壊れるときは必ずしも「失敗したから」ではありません。
むしろ、あまりにもうまく機能しすぎたときに、自滅のスイッチが入ることがある。
• 便利すぎるスマホ
• AIに頼りすぎる暮らし
• 何でも“見える化”されすぎた社会 そして、
• “老後の不安ゼロ”を目指した年金制度
どれも、「いいこと」のはずなのに、どこかで不安を呼び込んでしまっている。
■ じゃあ、どうする?
制度を壊す?
変える?
投げ出す?
…その前に大事なのは、**「この制度のどこが“効きすぎた”のかを見直すこと」**ではないでしょうか。
年金制度は、ただの「古びた仕組み」ではありません。
人間の願いと矛盾の縮図なんです。
長生きしたい。
安心したい。
でも、ずっと誰かに支えてほしいとは言いづらい。
そんな**“人間の矛盾”が、制度の中で炸裂している**のです。
■ おわりに:自滅しないためのヒント
だからこそ、これからの時代に必要なのは、
• ただ「年金をもらう」ではなく「年金を理解する」こと
• ただ「制度に期待する」ではなく「制度の限界を受け入れる」こと
• そして、「自分でも準備する」こと(←ここで401KやiDeCoの出番)
制度を責める前に、自分の生き方を見直す。
それが、この“成功しすぎた制度”と上手に付き合う一番の方法かもしれません。